食品小売業は、あらゆる業界の中でも、土地由来の排出量の影響を大きく受けています。自ら食料を生産するわけではありませんが、品揃えの選択やプライベートブランド向け原料の調達、サプライヤーへの仕様要件(原材料の産地や排出量データの提出など)によって、スコープ3における土地排出のあり方が大きく左右されます。
2026年1月30日にGHGプロトコルの土地セクターおよび除去(Land Sector and Removals Standard:LSR)基準が公表され、2027年1月1日より適用されます。この基準では、これまで一体として扱われていた土地由来排出を分解し、個別に報告することが求められます。すでに、多くの企業が取引先からのサプライチェーン開示要求や、SBTi FLAGへの対応、SSBJをはじめとした開示基準への対応を求められています。こうした中で、LSRはそれらを一貫した排出量として整理・説明するための会計基盤となります。
本ガイドでは、その対応の進め方を具体的に解説します。
このガイドでわかること:
導入事例のご紹介
ある大手食品小売企業では、Terrascopeを活用し、約4.6万
SKUにわたるスコープ1・2・3の排出量を、詳細な活動量データに基づいて測定しました。その結果、牛肉・豚肉・鶏肉といった肉種別の排出量や、排出寄与の大きい主要サプライヤー、カテゴリ別の土地排出ホットスポットを特定することが可能になりました。これらは、LSR基準に対応した排出量の分解を支える基盤となります。