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食品加工業のためのLSR基準対応ガイド: 土地由来排出の可視化と分解に、どう向き合うべきか

作成者: Terrascope Team|2026/05/07 6:10:20

 

食品加工業は、土地由来排出の観点において、フードバリューチェーンの中でも最も難しい立場にあります。農場はサプライチェーンの上流にあり、現在使用している排出係数(EF)は、自社の調達地域とは異なる前提で、第三者によって作られていることが少なくありません。

さらに現在では、顧客からの排出量データ要求が、サプライヤーからのデータ取得や社内の業務体制で対応できるスピードを上回って増加しています。

GHGプロトコルの「土地セクターおよび除去(LSR)基準」は、2026年1月30日に公表され、2027年1月1日より適用されます。この基準では、土地利用変化(LUC)や土地管理由来排出を明示的に算定し、分けて報告し、監査人・投資家・顧客に対して説明できる状態が求められます。

本ガイドでは、その対応の進め方を具体的に解説します。

このガイドでわかること:

  • コモディティ別の土地由来排出マップ: カカオ、パーム油、大豆、乳製品原料、食肉・動物性たんぱく質について、土地利用変化(LUC)の割合、LSR対応上の主要課題、関連する規制・要請を整理
  • sLUCからdLUCへの移行を解説: なぜこの算定手法の変更が、森林破壊リスクの高いコモディティにおいて最も影響の大きい変化なのかを、地域別マトリクスとともに解説
  • LSR基準で何が変わるのか: 食品加工企業において、LSR対応後の「分解された排出報告」がどのような形になるのかを図で解説
  • なぜトレーサビリティが最大のボトルネックなのか: なぜ約70%のサプライチェーンが汎用データに依存しているのか、また段階的な対応アプローチをどう進めるべきかを整理
  • 食品加工企業がつまずきやすいポイント: 中間業者である食品加工企業に特有の4つの課題と、その実践的な対応方法

導入事例のご紹介


大手トマト・野菜加工メーカーのカゴメ株式会社では、Terrascopeの土地由来排出ロジックを活用した結果、スコープ1〜3全体のうち31%を土地由来排出が占めていることが判明しました。

また、植物由来飲料メーカーでは、グローバル平均の大豆排出係数ではなく、現地生産条件を反映したカスタム排出係数を活用することで、より正確な排出量ベースラインと、実務上意味のある差別化を実現しました。