【バンヤン・グループ】 ホテル、ホスピタリティ、飲食業界 における脱炭素化の動きをけん引

排出量の7割を占める5つのホットスポットを特定

シンガポールの飲食・ホテル業界のバンヤン・グループとTerrascope(テラスコープ)のパートナーシップ、持続可能性・脱炭素化の事例、CO2などの排出量計測・削減、主要なホットスポット特定の取り組みまでご紹介します。

>> 主な成果#1

2週間で13万にのぼる活動項目の排出量を測定

>> 主な成果#2

14カ国・76にのぼるホテル及びリゾート施設における
ホットスポットを特定

>> プロダクト・サービス

排出量測定

>> 業界

ホスピタリティ、不動産開発

>> 本社

シンガポール

>> 企業規模

従業員数:1万2千人
アジア、アメリカ、アフリカ、中東にホテルとリゾート施設を展開

 

バンヤン・グループ(Banyan Group)は、1994年にシンガポールで設立された
グローバル企業で、マルチブランドを展開する世界有数の独立系ホスピタリティ・グループです。

スチュワードシップ(責務)とウェルビーイング(幸福)という企業ミッションを軸に、デザイン主導の卓越した経験をお客様に提供しています。 アジア、アメリカ、アフリカ、中東に76のホテルとリゾート施設を展開するバンヤン・グループは、お客様のみならず、すべてのステークホルダーに「責務」と「幸福」を提供しています。 「Embracing the Environment, Empowering People ~ 環境にやさしく、人々に力を与える」というコアバリューに裏付けされたバンヤン・グループは、持続可能な開発を常に心がけ、今後の活動とさらなる貢献のため、GHG排出量をより詳細に把握し、削減計画を実行していきます。 そしてこの脱炭素化のためのプラットフォームとしてTerrascopeを採用しました。

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バンヤン・グループが抱えていた課題

アジア、アメリカ、アフリカ、中東の20カ国に76のホテルとリゾート施設を展開するバンヤン・グループの排出量管理は煩雑でした。 グループの全施設では、合計で13万以上の活動項目があり、それぞれに対しての綿密な精査が必要でした。

また、排出量データを集中的に管理できるシステムが存在しないなかで、グループとして初めての取り組みのため、まずはデータの集計において各事業の重要性を評価することが必要でした。 さらに、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)報告との整合性を図るため、スコープ3の排出量を正確に把握することが不可欠でした。

 

Terrascopeによるソリューション

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Terrascopeプラットフォームにより、13万以上の活動項目を約2,000の管理可能なグループに整理することができました。 また、AIを活用したEFマッチングにより、排出量を測定して排出スコープごとに分類し、バンヤン・グループのバリューチェーン全体にわたる排出量の詳細なビューを構築することができました。

  • 主要な地域、ビジネスユニット、および活動の排出量が多いホットスポットを特定。 これにより、焦点を当てた削減a戦略を構築することができました。
  • バンヤン・グループの排出量分布を、同業他社と比較してベンチマーク化することにより、業界標準に対して相対的なパフォーマンスと洞察を得ることができました。
  • GHG(温室効果ガス)排出量のデータの測定を、完全性、正確性、
    一貫性をもって計測することができるようになりました。

 

Terrascopeのプラットフォームにより、上位5つの活動項目が全排出量の7割以上を占めていることが明らかになりました。電力が最も多く、次いで食料という結果です。

上位5つの活動項目が排出量全体の70%を占めています

 

Terrascopeのプラットフォームにより、詳細なGHG排出量の測定結果が得られたことに加え、ホテルの運営、財産、ビジネスユニットなどに対する包括的な重要性評価を得ることができました。 さらに、将来の排出量測定を円滑に行うため、データ収集に関するガイドラインを構築しました。

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また、TerrascopeはGHG排出量の測定だけでなく、バンヤン・グループのサイトから得た固有の情報に衛星データの情報を加えることにより、会社が設立
された年から20年間にわたる樹木被覆の損失とそれに伴う排出量を計算しました。これにより、バンヤン・グループはTCFDの要件に基づき、LUC(土地利用変化)の影響を評価することもできました。

その結果、LUCはバンヤン・グループの総排出量の1%未満であることが明らかになり、今後の報告において問題とならないことが確認されました。

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Terrascopeのプラットフォームが提供した価値

 

オペレーションの効率化

  • 13万にのぼる活動項目のデータを分析し、従来のプロセスより5倍速く、また実際のサプライヤー・データと比較した場合でも92%の
    精度を実現しました。
  • 鋭い洞察力を提供しただけでなく、将来にわたりスケーラブルかつ再現性の高いデータ収集とレポーティングの方法を構築しました。

脱炭素化投資の最適化

マーギナル削減費用曲線の構築の基礎を提供し、脱炭素化投資を最大効率化する道を開拓しました。これにより、財務と環境の両面を
考慮した脱炭素化イニシアティブを最大限に発揮することができます。

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