Winning Groupは、長年取り組んできた回収・リサイクルプログラムによる削減貢献量を初めて定量化しました。その結果、約8,200tCO₂eの削減貢献量が明らかになりました。
Winning Groupは、2021~2025年度のカーボンフットプリントを算定し、排出量のホットスポットを特定しました。その結果、Scope 3が排出量の大部分を占めており、「販売した製品の使用」と「購入した製品・サービス」が主要な排出源であることが分かりました。
「Terrascopeは、データをどの粒度で収集・管理すべきかについて的確なアドバイスをしてくれました。4年度分の排出量データを収集するのは決して簡単ではありませんでしたが、両社で密に連携しながら進めることができ、疑問点にも迅速に対応してくれたおかげで、プロジェクトを滞りなく進めることができました。
また、当社にとって初めての取り組みだった削減貢献量の算定についても、Terrascopeがサポートしてくれました。受賞歴のある当社の回収・リサイクルプログラムによる効果を共同で定量化した結果、約8,200tCO₂eの削減貢献量があることが分かりました。これは、シドニーからロンドンまでのボーイング777による片道旅客便約4,400便分、または約2,100世帯の年間電力使用に伴う排出量に相当します。こうした成果をTerrascopeと共に形にできたことを、大変感謝しています。」
- Alice Kuepper氏 Winning Group サステナビリティ責任者
企業規模:2か国で事業を展開、従業員数1,000名以上
業種:小売・消費財・EC・家電・住宅関連製品
導入ソリューション:企業カーボンフットプリント(CCF)
本社:オーストラリア・ニューサウスウェールズ州
Winning Groupは、家電や家具、住宅関連製品を取り扱うオーストラリア有数の小売・流通グループです。ECと実店舗、顧客サービスを重視した物流ネットワークを組み合わせた事業を展開しています。
同グループは、2か国で20以上のオフィス・ショールームと10か所の物流センターを運営し、多くの顧客に商品を提供しています。
1906年創業のファミリー企業として、長期的な視点でサステナビリティとイノベーションを推進し、テクノロジーの活用や再生可能エネルギーの導入、地域社会との連携を通じて環境・社会への貢献に取り組んでいます。
2005年からは、製品の回収・リサイクルプログラムを継続的に実施しており、その取り組みは数々の賞を受賞しています。直近では、ニューサウスウェールズ州サステナビリティアワードの「サーキュラーエコノミー賞」を受賞したほか、小売業界や物流業界のサステナビリティ・環境分野における表彰も受けています。
Winning Groupは、2030年までのGHG排出量削減目標を掲げています。サステナビリティレポートを通じて排出量を開示するとともに、サーキュラーエコノミーの推進、物流効率の向上、サステナブルな包装、再生可能電力の調達などの取り組みを進めています。
2005年、Winning Groupは、市場における家電販売事業の差別化を目的に、古い製品の無料回収・リサイクルを開始しました。利便性と責任ある対応を軸に、優れた顧客体験を提供することを目指したこの取り組みにより、これまでに80,000トン以上の電子機器・家電製品のリサイクルを支援してきました。近年では、包装材、マットレス、テレビ、木製クレートなども対象に含まれています。
Winning Groupは長年にわたり、こうしたサーキュラーエコノミー施策に投資してきました。しかし、業界の多くの企業と同様に、その取り組みが気候面でどのような効果をもたらしているのかを明確に定量化する手段がありませんでした。
また、Winning Groupは、自社のカーボンフットプリントを把握し、脱炭素化に向けてどこに注力すべきかを明らかにしたいと考えていました。これまでにも排出量の算定は行っていましたが、過去数年分の事業データについて、より一貫性があり、粒度の高いデータを整備したいという課題がありました。
さらに同社は、まだ炭素会計プラットフォームを導入しておらず、オーストラリアのサステナビリティ報告基準(ASRS)におけるGroup 1企業として、義務化される報告への準備を進めている段階でした。主要なサステナビリティデータが依然としてスプレッドシートで管理されていたため、特に製品使用段階の影響、廃棄物の流れ、輸送・倉庫に関連する排出など、バリューチェーン全体の排出量をより明確に把握する必要がありました。
Winning Groupのサステナビリティチームが関連データを収集した後、Terrascopeは2021〜2025年度を対象に、Scope 1〜3の排出量算定を実施しました。あわせて、同社の回収プログラムによる削減貢献量の分析も行いました。
Terrascopeのプロダクトチームとプロフェッショナルサービスチームは、Winning Groupの過去データの取り込みと排出係数のマッチングを迅速に進め、以下の成果につなげました。
Terrascopeは、Winning Groupの家電・包装材の無料回収・リサイクルプログラムによる削減貢献量、いわゆるScope 4排出量(約8,200tCO₂e)の定量化を支援しました。削減貢献量は、主に次の2つの要因に分けられます。
廃棄物処理の改善(冷媒の回収・処理、大型家電のリサイクルを含む)
バージン原材料の代替(リサイクルされた鉄鋼や段ボールをサプライチェーンに再投入することなど)
比較すると、これらの取り組みによる削減貢献量は、シドニーからロンドンへのボーイング777による片道 約4,400便分の排出量、またはオーストラリアにおける約12,900MWhの電力使用量(およそ2,100世帯の年間電力使用量)に相当します。
また、この削減貢献量は、Winning Groupの2024年度のScope 1・2排出量を上回る規模でした。
削減貢献量への寄与が最も大きかったのは、金属類と回収された冷媒でした。特に回収冷媒は、製品1kgあたりの削減効果が最も高く、他の廃棄物種別と比較して、削減貢献量全体の29%を占めていました。
この新たな可視化により、Winning Groupは、回収・リサイクルプログラムがもたらす気候への貢献を定量的に示せるようになりました。また、削減貢献量を「道路から約○台の自動車が減る効果」や「約○本の植樹に相当する効果」といった分かりやすい指標に置き換えることで、社内外のステークホルダーへ、その効果をより分かりやすく伝えられるようになりました。
また、2021〜2025年度のカーボンフットプリントを算定したことで、Winning Groupは主要な排出量ホットスポットを特定し、実効性のあるGHG排出量削減に向けて、優先的に取り組むべき領域を明確にできるようになりました。
今回の取り組みにより、Winning Groupは、コンプライアンス対応、情報開示、そして社内の意思決定を支えるデータ基盤を構築しました。
回収プログラムによる削減貢献量を定量化したことで、冷媒の回収・処理、家電リサイクル、段ボールの再資源化がもたらす気候への貢献を、データに基づいて説明できるようになりました。
また、2021〜2025年度の排出量算定を通じて、Winning Groupの排出量プロファイルが明らかになりました。その結果、販売した家電製品の使用に伴う排出量と、サプライヤーからの製品調達に伴う排出量が、GHG排出量の主要な排出源であることが分かりました。
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